精神科の治療も通常の身体疾患と同じように、通院治療と入院治療があります。
また、精神科における治療法もいろいろありますが、最も中心になるのは薬物療法です。
通院治療と入院治療の違い
◯通院治療 通院治療の場合、初診時に詳しい問診があり、診断がされます。(初診時だけでは診断が決められず、経過をみていく中で、徐々にはっきりした診断がつく場合もあります。)病名やその背後にある生活状況やストレス、本人の性格傾向などをふまえて、療養上の注意や指示も行います。
ほとんどの場合は薬が処方され、病状に応じて、一定期間(場合によっては長期間)薬を服用することになります。たいていは、1~2週間に1回通院して薬の調節をします。 薬物療法に加えて、精神療法やカウンセリングを行います。精神療法には、支持的精神療法、精神分析療法、認知療法、行動療法、認知行動療法、集団精神療法などがあります。(→精神療法とはどんな治療?) 支持的精神療法はすべての精神科治療で行いますが、他の精神療法については治療に当たる医師によって、やったりやらなかったりします。
◯入院治療 入院治療は、通院では治療が難しい場合に行いますが、精神病状態で行動のコントロールができないような場合に、本人に説明しても治療を拒否するようなときは家族等(後見人・保佐人・配偶者・親権者・扶養義務者)の同意があれば、本人の意思に反しても入院をさせることが可能です。
また、うつ病や神経症など比較的軽い場合でも、本人が希望すれば入院治療が可能です。 入院の場合も基本的には薬物療法が中心となりますが、精神療法の他に、レクリエーションや作業療法、集団療法なども行われます。
精神科の治療の特徴
精神科の治療の場合も一般の体の病気と同様、保険診療で行われ、かかる費用も基本的には他の科と特にかわりません。むしろ検査や身体的な処置が少ない分、他の科の治療よりも費用の負担は少ないようです。
精神科の病気は、慢性的なものや再発しやすいものが多いため、治療期間は長くなりますが、病状やその経過によっては、いったん改善したところで治療を中断あるいは終了することも可能です。
いずれにしても、主治医とよく相談して決めた方がいいでしょう。
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