うつ病とは、どんな病気なのでしょうか。まず症状的には2つの大きな特徴があります。
①抑うつ気分と、②精神運動抑制です。
①の抑うつ気分とは、わけもなく気分がゆううつで“落ち込んだ”気持ちのことで、それは、悲しい、惨め、淋しい、心細い、何もかも悲観的で、お先まっ暗になる、といった形でも訴えられるものです。
②の精神運動抑制とは、ひとことでいうと、気力・意欲の低下のために行動(活動)にとりかかれず、行動(活動)の量が減ってしまうこと、です。車にたとえると、バッテリーが上がってしまって、そのためにエンジンがかからない(したがって車は走らない)といった状態です。何もかもおっくう、やる気が出ない、長続きしない、すぐ疲れる、興味(関心)がわかない、楽しめない、といった形での訴えが多いようです。
これに加えて、睡眠障害(ちょこちょこ目がさめる、朝早くさめてあとは眠れないといった中途覚醒や早朝覚醒)や食欲の低下、便秘、口渇の他、頭痛、めまい、しびれ感、動悸、胸部圧迫感などの自律神経系の身体症状も伴います。
以上のような症状が2週間以上続いたときに、うつ病と診断されます。うつ病の発病に際しては、何か(人、物、関係、立場、役割など)を失くした、といった“喪失体験”がひき金になりやすいといわれていて、引っ越し、転勤、昇進、近身者の死、別れ、失恋、ペットをなくした、といった、できごとの後に発病しやすいようです。ただ、そのようなできごとがなくても、日々の肉体的・精神的な疲労がたまり、ストレス過剰の状態が続くと、やはり、うつ病になりやすいようです。
(→うつとは)(→うつ病とは)
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