人格(パーソナリティー)とは、性格(キャラクター)を基にした一定の持続的な思考・行動を持徴づけるもので、その人の人となり全体を表わすものともいえます。
人格障害(パーソナリティー障害)とは、ある特定の文化の中で(たとえば、日本とか長崎とか)そこにいる人々が考えたり、感じたり、人とかかわったりする平均的な行動パターンから極端に偏った傾向を示すことをいいます。
時と場合(T.P.O)になじまない発言や行動のために、まわりの平均的な人々とのズレが大きくなって、その結果本人が悩んだり、まわりが迷惑を被ったりすることになります。
精神病や躁うつ病などの病気のために、一時的にまわりの人とうまくいかないのと違って、人格障害の場合は、継続的にしばしばトラブルになったりするわけです。
人格障害の症状
人格障害にも、その特徴によって分類すると、妄想性人格障害や統合失調症質、非社会性、情緒不安定性、演技性、強迫性、回避性、依存性など種々の人格障害があります。
いずれにしても人格障害の場合には、まわりとの協調・協力がうまくできず、たえず人間関係におびえたり、トラブルになったり迷惑をかけたりすることで、結局は社会への適応がうまくいかなくなります。
人格障害も広い意味では病的な状態がずっと続いているわけですが、精神病やうつ病などのように、病状的に不安定な時期と回復して安定している時期というふうに区別のつく場合とは異っており、また、薬物療法などの治療に対する反応も悪く、なかなか改善しません。
その意味では狭義の“病気”とは異ります。
人格障害の治療
精神科では、人格障害の治療(相談)もしますが、実際には、人格障害そのものはあまり変化はみられず、そのつど生じてくる2次的な症状(不眠、抑うつ、不安など)に対する対症療法と、そのとき現実の困難にどう対応するかといった相談、助言などを長期間続けることが多いのです。
そして、人格障害の場合は、治療(通院)継続中でも突然中断したり、長続きしなかったり、ということが多いのですが、本人が転々とあちこちの病院やクリニックを受診するうちに、ウマの合う治療者とめぐりあったり、また現実の生活の中でのできごとがきっかけとなって、安定していくといった場合もあります。
いずれにしても長い目で長期間みていく必要があるといえます。
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