「心の病」とは、広い意昧での精神障害をいいますが、大きく分けて、
①精神病
②神経症やうつ病
③その他
の精神障害があります。
①の精神病は重い病気で、統合失調症が代表的です。これに対して、②の神経症やうつ病などは、一般に①よりも軽い病気です。
③のその他の中には、①・②以外の、人格障害や、アルコールや薬物の依存症、拒食症・過食症などがあり、現代社会のさまざまな影響の中で、最近、WHOに認定された「ゲーム障害」などの、新しいタイプの心の病も増えています。
神経症は、本人の性格や考え方、対人関係の処理の仕方などがまわりの環境や人間関係とうまく折り合うことができずに、本人がひどく悩んでしまう病気です。
同じことをくり返しクヨクヨ考える、たえず不安でたまらない、ひとつのことが頭に焼きついてはなれない、特定の状況や人・物がこわくてたまらない等、通常そこまで心配しなくてもいいようなことにとらわれてしまって、悩むわけです。
うつ病は心のエネルギーが少なくなった状態で、気分の落ち込みや何かをしようとする意欲や気力がなくなるのが特徴です。そのために学校や職場、家庭で普段当たり前にやっていたことがだんだんできなくなってきます。
神経症やうつ病は、①の精神病と比べると、悩んだり落ち込んだりしていても現実の認識はおおむね、保たれていて、ふつうはひどい興奮や混乱や行動異常は目立ちません。
ところで“ノイローゼ”という言葉は、本来は“神経症”を意味するものですが、一般社会では、①も②も③もすべてノイローゼと呼んだり、②の比較的軽いものを、そう呼んだりしているようです。
その考え方でいけば、①は「重いノイローゼ」、②などは「軽いノイローゼ」といってもいいかもしれません。
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